柳原可奈子のワンダフルナイト 2014/10/5

柳原可奈子のワンダフルナイト 2014年10月5日放送】

出演:柳原可奈子

 
 
単独ライブ『普通の女』を終えて。

今回ほんとにライブ全部通してやってみて、コントを作ることに関してももの凄くワクワクして、凄い楽しかったし、なんて言ったらいいんだろうなぁ?デビューしたての時というか、決定的に何かこう違うものがですね…なんて言ったらいいのかな?始めた頃の時って…自分も、自分というものもそんなにこういうふうに、若いからね、あんまり無かったから。役がね、グワワワンとこう急に入ってきて、ポンっと本番が始まったら、急にグワンとこうネタが始まって、グワンと終わるっていうか。まあ何かこう、憑依と言ったら「そんなもんはねえよ!」っていうふうにね、思うんですけどね、今になって言ったら。「全然そんなもんはねえよ」って思うんですけど。なんつったらいいのかな?私のようで私じゃない時間みたいな。一瞬記憶がないっていうかね、ボワン…みたいな状態だったんですよ、昔は。

 

だけどすごい、今改めてコントくんと遊んでみてね、なじみのコントくんと遊んでみるとねぇ、非常にねぇ、1個1個の作業とかを練習しないと覚えないんだなってことをね、ちょっとずつね、図太くなってくるとね、分かるわけですよ。「あ、こういうふうに練習しないとここで忘れちゃうし、こういうふうにセリフと動きを一緒に覚えたら覚えていられるんだ」っていう、単純な作業が分かってくるっていうか。「あっ、ここは忘れがちなんだな」とか、冷静に分かってきた。「ここは忘れちゃう部分なんだなぁ。気をつけよっ」とか。なんかそういうのが分かってくると、記憶がある状態でやってるからさ、「ここ笑ってくれた!嬉しい~」とかさ、「そうそう、私もここ好きでさ、作ったんだよねぇ」みたいな、1個1個こう変な話答え合わせみたいな言い方は失礼かもしれないけど、そういうふうな感覚を非常におぼえて。より楽しめましたね。なんというか、気持ちのいい「あっ、なんか笑ってくれた~。嬉しい~」っていう、ほんとに子どもの時の感覚に戻ったじゃないけど。

 

そんでもってちょっとしたさ、なんていうの?可憐な少女の時にない図太さをさ、持ってるもんだからさ、例えば周りの人がさ、「もっとこここうしたらいいんじゃない?」とか言ってもさ、軽く突っぱねれる心があるわけよ(笑)だからよりさ、自分のネタがさ…そうそうそう、逸ノ城逸ノ城!風呂上がりのあたし(笑)よりさ、突っぱねれるからさ、もう過保護な過保護な子どもになるわけよ、自分の作ってるものが。「あぁそうかな?もっとこうした方がいいのかなぁ?あの人がああ言ってるし」みたいのは無いの。「あたしね、こっちの方が絶対おもしろいと思う!」みたいな(笑)いや、おもしろいよ、人生1年でも2年でも多く生きてみるとね、おんもしろいよぉ!あのねぇ、それはすっごい感じた。「わたしはね、ここでこういうふうにやった方がね、ぜぇったいおもしろいと思う!」みたいな、変な図太さがね、備わってくるもんだから。なんかね、すごい生きやすくなったなというのを如実に感じたここ数年、ていうね、こういうふうに改めて1個区切りがあると、日常生きてるとね、いいもんだなあというのをすごく感じました。

 大まかに、すごく大まかに言えば自身の納得する柳原可奈子の創る世界が本当の意味で確立されたってことかと思います。

デビュー当時はネタ中、意識の中にはなりきっているキャラだけでいっぱいになってしまって自分が入り込む余裕が無かった。なので「憑依」「私のようで私じゃない時間」になって記憶も無かったのかなと。

それが年齢と経験を重ね、自信にも裏打ちされているであろう“図太さ”を備えた今、ネタ中でも演じるキャラと自分という2つの意識・目線が同居できるようになり、素の自分の意識があることで主観も客観も感じられ、観客の反応という「答え合わせ」の楽しみも増えた。

他人の意見に左右されない、やりたいことをやる“図太さ”を手に入れることで生きやすさも得られた。

人生1年でも2年でも多く生きてみるとね、おんもしろいよぉ!」だそうです。

今後ますますやりたい放題の柳原可奈子ワールドが展開されていくのではないでしょうか。

 

 

ところで作りこんだコントを演る人はテレビよりライブでこそ輝くと思うのですが、売れてしまうとその真価が発揮される場がほぼ年に1回あるかないかという現状が惜しくてなりません。

このライブも映像ソフト化はしないそうなので、ビジネス的にもそうそうゴーサインが出るとは思えず…。

………ライブ観に行ってないんですけどね!

 

 

これ以上は構造的な問題とかなんとか論になって面倒くさいので以上!

ラジオは話し相手【星野源 RADIPEDIA 2012年2月22日】

※前に書いた記事を部分的に切り取って独立させただけの内容です。

◆コミュニケーションがバァーっと繋がる瞬間

ラジオは話しかけてくれる、話し相手になってくれるというリスナーのメール。

星野:分かるなぁ。話し相手だな、俺も。コミュニケーションをとる相手がいない時の…あの、何だろね、テレビって絶対そうならないすよね。やっぱラジオって距離感が近いと思えるからかもしれないけど、なにかこう自分だけに話してくれてるような感じもするし。自分が手紙を書いたり、僕ん時は手紙・ハガキ、FAXもあったけど、自分の送ったものが読まれた時の喜び、みたいな。で、僕今みたいにツイッターとか無いから、ハガキとか読まれた時に誰にも言えないわけですよ。今は例えばツイッターとかでね「読まれたー!」とか言う人たぶんいると思うんだけど当時は全然無いから。その「読まれたー!」っていうのって果たしてそれって…いや全然いいんだけど、嬉しいし共有できていいんだろうけど、俺のあの時の喜びよりたぶん低いだろうなぁみたいな、気がする。もったいないな、それ出しちゃうの。なんか、すぐ共有しちゃっていいの?みたいな。僕は『コサキン』もずっと聴いてたし『東京RADIO CLUB』岸谷五朗さんの聴いてて、もうずーっと好きで聴いてて読まれてほんっと嬉しいっていうのだけ誰にも言えなかったんですよ!親ぐらいにしか。誰とも共有できないで十何年きて、で、漫画家の『日常』っていう僕が大好きな漫画のあらゐけいいちさんと初めてお会いして話した時に「僕、東京RADIO CLUB聴いてたんですよ」「僕もですよ!」そこで初めて十何年の止まったコミュニケーションがバァーっと繋がる瞬間みたいな。それが凄く嬉しいし楽しくてですね。そういうのも醍醐味じゃないかなと。

テレビにはない、ラジオならではの距離感の近さ。
投稿が採用された喜びを「すぐ共有しちゃっていいの?」
これは別にツイッターで「読まれたー!」って言う人を否定してるわけじゃないんです。
説明難しいけどなぁ…
その人の環境とか、思春期に身近にネットやツイッターがあった時代か無かった時代かで基本的な楽しみ方のスタンスが違うというのもあるのかな。
今はオープンな楽しみ方になってるとも言えます。
まぁ、どういう形でも楽しめればいいんですよ!
星野源の言う“十何年の止まったコミュニケーションがバァーっと繋がる瞬間”っていい表現ですね。
それまで誰とも共有できなかった分、溜まりに溜まった喜び、その感動が凄く伝わってくる。

そんなラジオと星野源のエピソードでした。

どきどきキャンプの突破口を開いてきたのは岸学

佐藤満春in休憩室 2013年2月16日放送】

出演

もともとこの番組はフリートークで興味深い話が聴けるんですが、今回は相方・岸さんのR-1ぐらんぷり決勝とコンビの不思議な関係、そして個別の活動が目立つために何かと言われがちなコンビのスタンス、相方についてサトミツさんが語っていたので書き起こし。

佐藤:岸がR-1で何か決勝に行く時って、全部うちらのコンビのすごい分岐点というか、岐路に立ってる時なんですよ。2006の時も事務所に入る入らないで結構話し合って、こんなゴチャゴチャするならやめちゃおうかっていう感じも実はあって。コントをただただ俺らは楽しくやりたいのに、なんか事務所に入るだ入んないだとかでまぁ色々あったから、「なんでコントを楽しくやりたい…表現を舞台でただやりたいだけなのにこんななっちゃうんだ」ってのもあって。で、うまく事務所に入れて、もちろん事務所の扱いなんかも、もちろん最初はすごい良くなかったし、俺なんか5コ下ぐらいの後輩に「おい佐藤!佐藤!おい、俺が今スベったんだからお前何か面白いことやれよ」みたいなこととかをガンガン言われてさ(笑)でも岸がR-1決勝に行ったっていうところで何て言うの?事務所内評価みたいなのがガンと上がったから。俺はこういう性格だし暗いしジメジメしてるから今でも今の後輩に対して敬語だったりするけど。岸がその当時、2006年事務所に入って俺は後輩にめちゃくちゃナメられまくってたけど、岸がそういったことでなんか色んな後輩も僕のことを認めてくれるようになったってのもあり。


2009年の時も実は、もう辞めようっていう話になってたんですよね、どきどきキャンプを。それはまぁあの結構エンタの神様、レッドカーペットとか色んな番組が始まり、オンエアバトルもずーっと落ち続けて。で、岸がかねてからずっと言ってたのは、コントをね、こういうふうに今僕らがやってて、「こういうことを40過ぎぐらいで舞台でやってたらすごい面白いよな」みたいな話を結構してたのよ、コンビ組みたての時に。うん。で、俺それはすごいいいことだなっていうか、ほんとにコントというものに愛を感じたし、こういうこと言うと相方嫌がるかもしれないけど。俺はすごい嬉しかったんですよね、それがね。やっぱコントをやるっていうことに対しての愛じゃないですか。そういう若い時からおじさんになってもやりたいなっていう。で、俺なんかはもう心がさ、うっすーい1枚のガラスだからさ、バリッバリにもう折れまくってるからさ、すぐどっか行っちゃいたくなるんだけど(笑)その度に岸がちゃんと止めてくれてっていう歴史がやっぱあって。うん。2009年の時はでもそれが違って、2人共の認識で辞めようって話だったんだよね、うん。で、止めたのが事務所だったんですよ、そん時は。でも俺は辞める気満々だったし、岸ももう辞めようってことだったし。


で、どきどきキャンプってすごいドライな関係なんですね、元々。同級生でもなんでもないし、ただただ知り合いの紹介で組んだコンビだから、なんもないんですよ。ただただお笑いをやる仲間というか、相手として相方として出会って相方として12年ちょい?一緒にいる。で、そもそも、だから岸がコントに対してそいうことを考えていることに僕も共感して。で、楽しいから楽しいコントを一緒に作れればっていう思いでやってるし、やってたけど、そんな中、それぞれが売れないと全然意味ないから、どっちかが売れるならそれでもいいと。どっちか単体で活躍できるようなコンビになんないとダメだなって話をずーっとしてたんです、僕らって。で、そのスタンスって結構珍しくて、仲が悪いみたいなふうにも見られたわけよ、要は。それぞれでなんかそんなにやっちゃうの?みたいなことって。でも僕は僕でそういうふうに思ってるし、それが別になんつーのかな?コンビっていう枠から外れたからどうとかじゃなくて、岸がいて佐藤がいてコント作るっていうふうにね、1個の表現としてそれがなればいいと思ってたから。


ただ2009年というものに両方それが崩れた瞬間が1回あったんですよね。なんかうまくいかないし、飯も食えないし、30手前だったし2人共。俺はもうほんと辞めちゃおうと思ってたし、岸がその後どうしようとしてたか俺は知らないけど。で、まぁ事務所に止められて、4日ぐらいかなぁ?なんか保留期間みたいなの作らされて。なんか知んねーけど(笑)でもさ、別にそんな状態だから今さら2人で「じゃあもう1回やる?」みたいな話にもなんなかったんだけど、たまたま1個オーディションに行かされて。その保留期間によ?知らねーよ!と思いながらさ、オーディション行ってさ(笑)で、その夜ライブがあるっつってさ、2人で原付でお台場からシアターD行って500円ずつもらってさ。力の抜いたコントやって家に帰ってさ、風呂無しの。そいで2日後に「オーディション受かりました」っつってレッドカーペット出て…それはレッドカーペットだったのよ、そう。そのオーディションでやったのが適当にやった『24』のネタだったわけ(笑)で、そっから飯食えるようになっちゃったから、またコントやるようになったわけよ。で、岸がR-1の決勝行ってるの、その年に。で、またいろんな仕事が来るようになって、っていうリズムね。


で、今さ、また特にちょっと変な話だけど、去年今年ぐらいに関して言うと、俺がたまたまトイレ好きだったっていうのがあって、そういう所を面白がってくれる大人の人がいて。なんかレッドカーペットなりエンタの神様なりネタをやる機会が減ったじゃないですか、コンビとしても。僕は僕としてトイレの仕事がたまたま軌道に乗りだした年だったから。で、またね、僕は裏方の仕事とかも好きでやってるから。そんなんもあって、もちろんコントしながらだけどそういう状況があって、結構テレビでネタをやる機会も減っちゃったから、周りの人からね、「大丈夫?」なんて声もいろいろ聞きましたけど。でも僕らとしては別にそれがどうってこともなくて。時代がそういうことだからしょうがないなっていうことで。別にでもそれでコンビ的に状況がすごく芳しいかというとそんなことももちろんなく。仕事もないし、やっぱりロケもしてないしテレビも出てないから。


ていう状況で今年また行ったんですよね、岸学という男がR-1ぐらんぷりに。なんかこういう時に、なんかその突破口を開くっていうのが、これは気持ち悪い言い方になるけどかっこいいと俺は思ったんだよね(笑)相方がこんなこと言うのたぶん気持ち悪いと思うけど、なんかやってくれるんだよなと思って。でね、俺ね、思ったの。あの男、ほんとはめちゃくちゃイケメンなんだけど、魔法でブサイクにさせられてんじゃねーかな?と思うんだよね(笑)ブタみてえな顔してんじゃん?あれは嘘で、魔法をかけられてんの。どっか悪い奴に。ほんとはキムタクみたいな顔してんだよ、ほんとは。誰か早く魔法を解いてあげてください(笑)


コンビをドライな関係であると前置きした上で、志を同じくしていて楽しく面白いものが作れればいいじゃないかと。
それでいてコンビ愛・相方愛がないわけでもない。
重要な局面で突破口を開く、何かやってくれるかっこいい男だと(魔法でブサイクにされているけどw)。
それで充分じゃないですか。
コンビについても個別の活動についても外野がごちゃごちゃ言う余地なんてありません。
以前この番組で、その人が思う型にはめようと意見してくる人、そういう人の誤った距離感の話をしていたので余計にそう思いますね。

とにかく、これからもどんどん面白いものを世に送り出してください。
それだけ!

大竹まこと ゴールデンラジオ! 『おめでとうハマカーン』

大竹まこと ゴールデンラジオ!『おめでとう!祝優勝ハマカーン』2012年12月21日放送】

出演

大竹:苦節?12年。無冠の王者が、その無冠を返上しました。

神田:はい、ハマカーンです。

浜谷:ハマカーンです。

室井:おめでとー!

太田:日本一!日本一の漫才師!

浜谷:2012年THE MANZAI王者!ハマカーンでございます。

どん兵衛と6000枚の宝くじ、副賞の行方を気にする大竹。
宝くじは実をとって現金で6000枚分の180万貰った方がいいのでは?という話に。

神田:嘘?当たるよきっと。

浜谷:えぇ!?

大竹:どうしてそうやって希望的観測。お前の人生そんなに希望的な観測なかっただろ?これまで。

神田:いや、でも毎日楽しかったですよ、今までも。これからもずっと楽しいんだろうなと思ってやってました。

大竹:こいつはいいよなぁ、もうほんと。

浜谷:いいですよ、ほんと。

大竹:今回もお前がリラックスしてたからだもんな。

神田:これ、はい。ほんとに諦めてたんですよ。

大竹:諦めてた?

神田:決勝行けただけでラッキーと思ってたんで。

大竹:あ、それじゃもうこれは余録だと思ってたの?

神田:ほんとにそうです。ボーナス…ボーナスだと思って。

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大竹まこと ゴールデンラジオ! 12/17

大竹まこと ゴールデンラジオ!「THE MANZAI」 2012年12月17放送】

大竹も審査員を務めたTHE MANZAI翌日の放送。
この番組の金曜レギュラーで大竹の思い入れも強いハマカーンが優勝という結果を受けてのトーク。

大竹:たけしさんがね、ビビってたよ。若手があまり面白いんでね。これには俺達は、こんな凄いスピードのあれには、新聞に書いてあったけど、「俺達の時代じゃなくて良かった」みたいな。「ついて行けない」みたいな。とってもじゃないけどみたいな。

阿川:そんなに?

大竹:それほど、やっぱ昨日のTHE MANZAIはね、最初っからね、採点方法も前の企画のね、俺らこのTHE MANZAIはあれなんだけど…

阿川:THE MANZAIって2年目なんですよね?

大竹:2年目なの。その前は別の局で、他局でM-1っていうのやってたんだけどね。

阿川:M-1ていうのね。

大竹:そん時はね、採点方法が10組…9組か10組を点数でつけるんだよ。だから一番最初に点数つけると、どんなに面白くても85点から88点ぐらいしかつけられない。「それ以上面白い人が出てきたらどうしよう」と思うから、どんなに面白くてもその辺で絞るわけね。

阿川:あー、そうか。抑えておく。

大竹:そうしないと後で面白い人出てきた時困るから。で、出てこない時もあると。そうすると出てこないと、今度は88点つけたとするとそこからどんどん俺の中で点数が下がっていくっていう。

阿川:あぁー。

大竹:今回は4組出て、面白い人押せばいいのね。

阿川:ああ、なるほど。

大竹:だから、そのリラックスさが演者にも伝わってて、1番引いたから別に空くじじゃないって思うわけ。だから、みんな勢いがあるわけ。だから最初っから面白いんだよ。

阿川:はぁ〜。

大竹:最初の1組目から俺ら度肝抜かれてさ。

阿川:へぇ〜。

大竹:面白い、面白い、と来てハマカーンだったんだよ。

阿川:ほう。

大竹:ね。いやハマカーンに俺番組である時に「ほんと悪いけど、審査員だからクールに審査するよ」と。

阿川:だって身内みたいに見られると…

大竹:「情けは一切かけないからね」って。「それは肝に銘じとけよ」って言ったのね。

阿川:そしたら?

大竹:そしたらね、ハマカーンが一番面白かったの…(震え声で)。一番面白かった。

阿川:みんなが認める?

大竹:みんなが認める面白さだった。他の漫才たちも凄く面白いんだけど…

阿川:フフフフフ(笑)お父さん泣きそうになってますよ?お父さん(笑)

大竹:他もみんな面白いんだけど、ハマカーンの後の人たちも面白いんだけど、ハマカーンの凄さは…

阿川:何が凄かったんですか?

大竹:俺たちをどこに連れて行くかわからない凄さなの。

阿川:あー、見えない?

大竹:他の漫才は、あのケツが見えるのね。こうやって笑わせて、こうやって笑わせて、こうやって笑わせて平板でこうこうこうで全部笑わせて、それでピークを迎えて帰るっていうのはもう読める。ハマカーンは、浜谷が俺たちをどこにこいつ連れて行くんだ?って(笑)思いもよらぬ展開なのね。

阿川:そんな優秀な方だったの?

大竹:そうでもなかった…

大竹:いや、でもね、優勝したら神田が号泣してね。神田って奴がね…

阿川:うのちゃんの弟さんね。

大竹:そうそう。でね、「神田ダメだダメだ」ってこの番組でも言っててね、ほんっとにあいつ、頑張ったんだね。

阿川:苦しかったの?

大竹:あの、神田の、ま、ちょっとタイプもパターンも変えたんだけど、神田のフリがほんとに的確で、しかも神田のフリが自分のやってることと等身大だったんだよね。

阿川:無理がいってない?

大竹:無理がしない。無理しないフリを神田が見つけて、その神田の無理しない、なんか髪の毛のキューティクルとかお肌のことだとか、女っぽいような所たくさん神田持ってて、そのフリを浜谷がとんでもない方向に持っていくんだよねぇ。いや、だからね、神田もね、泣くのわかるよあれは(笑)今まで「お姉ちゃんいなくちゃ生きていけない」とか「お姉ちゃんから小遣いもらってんだろ」とかさ、みんなに言われて。

阿川:なまじかわいい顔してるからなんとなく「甘ったれて生きてきたんだろ」みたいに見られちゃって。

大竹:これでね、いやもう、ここで頑張んなくちゃ一生お姉ちゃんの幻影の中で生きていくしかないっていう。

阿川:う〜ん、ツラいだろうねぇ。

大竹:ツラいのを何年とやってきて。これじゃどっかでいけないと思ったんだろうね。で、まあ今度THE MANZAIで勝負だからと思って、たぶんよっぽど、よっぽどあれは鍛えたね。

阿川:今まではどうだったんですか?

大竹:今までは?ダッメな奴で。

大竹:普通に話を進行して、いいテンポで相手に渡せるってやっぱ大事なことなんだねぇ。ほんと浜谷の腰が折れないというかね。

阿川:やっぱり“間”みたいなものも違うんですか?

大竹:そうだね。なんかほんのちょっと…ま、俺たちより凄いんだよ?言っとくけど(笑)今批判してる俺たちなんかよりかあいつらのが凄いんだよ。まぁ、だけど審査員だからね、言うけども。なんかそういうのを獲得したんじゃないかなぁと思って。

M-1と比べて審査員もリラックスできて、それが演者の勢いにもつながっていると。
よく敗者がいないと評されるTHE MANZAIM-1よりぬるい!と言う人もいるので、その辺は好きずきでしょうが。
それにしても大竹さんから溢れるハマカーン愛が!
声だけだからわからないけど、本当に泣きそうになってたんじゃないかな?
神田さんの苦悩(本人がどう思ってたのかはわかりませんw)もよく理解してて。
大竹さんの愛はこの週の金曜、ハマカーン本人たちに直接届けられるわけで、話は続くのです…

笑福亭鶴瓶 日曜日のそれ 「辞めたら終わり。辞めたらあかん」

笑福亭鶴瓶 日曜日のそれ ゲスト:河本準一 2012年12月23日放送】

◆30で辞めよう

この日のゲストは次長課長河本準一
大阪時代を経て27歳で東京進出。
さんまのSUPERからくりTV』の前説の仕事でさんまと出会い、「あれよあれよといううちに」テレビに出るように。

河本:からくりTV史上初、前説からあそこの席に座れたんです。ゲスト席に。

鶴瓶:嬉しかったやろぉ?

河本:もう嬉しい。それが30やったんです、ちょうど。んで、さんまさんに相談してたんです。「30なったら僕辞めます」と。「テレビの仕事なかったらもう辞めます」言うたら、上手いこと30にちょうど入ったんすよ。それが最初です。ゴールデンのね、全国ネットの最初というか。

鶴瓶:どんどん出てきたやん?あのタンメンで。

河本:それもとんねるずさんの、貴明さんのおかげですけど。

細かすぎて伝わらないモノマネ選手権』で石橋から無茶ぶりされて生まれたのが「おめぇに食わせるタンメンはねぇ!」

鶴瓶:お笑い(芸人)ってね、お笑いが好きやから、誰か助けてやろうとかなんたらというよりも、おもろいのが好きなんよ。ギリギリに。ほんっとにおもろいの。

河本:あの、追い詰められた時というか。ラストです。ほんまラストやったんです。

◆スギちゃん

鶴瓶:スギちゃんも『A-Studio』の前説やっとったんやで?あいつ。

河本:あっ、ほんまですか?『A-Studio』の?

鶴瓶:『A-Studio』の。

河本:じゃ、そんな前じゃないですね。

鶴瓶:そんなちゃうよ、3年ぐらい前や。んで、鳴かず飛ばずで18年。ほんで、うちの事務所辞めて、それであれや…

河本:サンミュージック

鶴瓶:で、3ヶ月で売れたんや。

鶴瓶:こないだ『A-Studio』呼んだがな。『A-Studio』のフィーチャーされるやつに。

河本:前説からは初めてじゃないですか?

鶴瓶:初めてやねんそれが。泣いとったもん泣いとったもん。

スギちゃん、鶴瓶さんの個人事務所に所属してたこともあったんですよね。


◆何もかも辞めたらあかんねん

スギちゃんも芸人を続けていたから世に出ることが出来た。

鶴瓶:やっぱりだからね、辞めれないのよこの世界は。辞めたらあかんねんで、やっぱり。

河本:辞めたら全部終わりじゃないですか?師匠。

鶴瓶:そう、辞めたら終わりやねん。

河本:何もかも。

鶴瓶:何もかも辞めたらあかんねん。

◆売れてない芸人

河本の後輩。

河本:猫の威嚇のものまねしかでけへん奴がおるんですけど。16年やってるんですけど。猫の威嚇だけで来てるんです16年1本で。

鶴瓶:何が出るかわからへんでそれ?

河本:だから僕は言うんです。いつも飲んでる時とか飯食うてる時に「辞めたいです」って言うから「辞めたら終わりやで」って。「猫の威嚇、バイト先でやってもちっとも面白くないよ?」と。「これはずっとやれ」と。「辞めんことが後々…」っていうことを5年言うてたら終いに俺に腹立ってきて、「いつ売らしてくれんねん?」と(笑)

それがソラシドの水口。

鶴瓶は自分の弟子、笑福亭達瓶を例に挙げる。

鶴瓶:もうあれ20…30年近うやってるがな。

鶴瓶夫人が達瓶の独演会を観に行ったのだが、「途中で気分が悪くなって出ようと思ったら寝てしまった」と報告を受ける。

鶴瓶:気分悪なってもう出ようかな思ったらふぅっと寝てもうたと。お前完全に毒ガスやで(笑)でもそいつに言うたわ。「お前辞めたらあかんで」と。

河本:ですよね。それでもやっぱり。

鶴瓶:それがええ…うちの兄貴、「達瓶ちゃんおもろいなぁ」言うてんねん。だから、おもろいと思う人はどっかにおんねや。「達瓶ちゃんおもろいわぁ」言うてんねん。

河本:そりゃ全員面白くないって言う人いないと思うんですよ。お笑いの世界ってそれが難しいので。

鶴瓶:そやねん。

面白いと思ってくれる人、それは才能を認めてくれる人ということでもありますね。


◆尖ったナイフ

河本:売れてない後輩の人っていうのは、なんて言うんですかね?よくナイフとかそういうふうに例えたりするんですけど「尖ったナイフを持ってたらあかん」と、いつまでも。そういうプライドは捨てて、みんなに愛されてニコニコして、人の、グラビアアイドルのオチのない話でもキャッキャ言うて笑わなあかん時もあるんですよ、ほんまに。「もうそこで終わっとったんかい話!」ていうのでも慌てて笑う時もあるわけですよ。でもそういう奴っていうのは笑えないんすよ。自分のプライドあって「何もおもろないやんけ!」とかって言うてまうんですよ。

鶴瓶:うん。

河本:ずっと思てるんですよ、自分が一番面白いと。早く捨てなあかんのです。

鶴瓶:うふふ(笑)そうやな。お前、でも全部に対応出来だしたやんか?とんねるずにしてもそうやし、さんまもそうやし。

河本:でもそら大阪行く時はそら尖ったナイフ持って行きました2人で。

鶴瓶:お前、尖ったナイフ持ってたん?

河本:一応尖ってましたわ(笑)「やったらぁ!」みたいな。そら大阪から行くあれですから絶対ね。

尖ったナイフは大阪から東京へ行く途中、岐阜羽島で丸めたとのことw


◆辞めないことの意味

鶴瓶:いや、だから不思議やな芸人て。

河本:そうっすねえ。

鶴瓶:色々おるやろ?まだぎょうさんおるんや。全員が売れるわけないねんで?ほんまは。でも何かのきっかけでそうなることが凄い大事やんか。

パンクブーブーも長らく鳴かず飛ばずで毎日のように「辞めたい」と言っていた。

河本:「漫才面白いやん。チャンスがあるで」っつって、辞めずに辞めずにやったらM-1優勝、THE MANZAI優勝ですから。何が起きるかわからんわけじゃないですか。

鶴瓶:あの時にちょうど、だから色んな意味で「あ、長いことやっててもいいで」っていう、そういうなんが出来だしたよね、うーん。

河本:ハマカーンも優勝してるし。

鶴瓶ハマカーンはな。

河本:35ですから、年齢。やっとですよ。10年以上やってるんですから、そらもうみんな。

鶴瓶:でもね、結果的に「辞めたらあかんで」って、俺なんで達瓶に言うたかいうたら、自分の好きなことを見つけたわけでしょ?それは人の人生じゃなく自分の人生やし、俺とたまたま縁があって俺の弟子…全部が弟子とるわけでもなく、そりゃクビにする奴もおる。ただ、しないでそこにおるということで何か意味があって。やっぱりそれをずーっとやってることによって自分が何か固まっていくんじゃないかというね。ま、落語家なんか特にそうやけど。うん。だからとにかく「やれ」ということは言うたんやけど。

鶴瓶さん、いい師匠だなあ。こういうの聞くと師弟関係っていいなって思いますね。



THE MANZAIにおけるオール巨人師匠の「磁石くん、辞めたらあかん」の記憶も新しいところでこういう話をしていたので、思わずブログに書き起こしてしまいました。雑に。
辞める辞めないの問題はそれぞれの事情もあるし、単純にどうこうという話でもないので無責任なことは言えません。
ファンの立場で言えば「辞めたらあかん」ではなく「辞めないでほしい」ですね。
才能を認めてくれる人がいる限り。

ブスは待つ!(売れるまで)


※ファンの人がブスってことじゃないです!あくまでネタにかぶせただけなんで…平にご容赦を……
説明しちゃったよ!

松任谷正隆 DEAR PARTNER ゲスト:アンジャッシュ渡部建

TOKYO FM 松任谷正隆 DEAR PARTNER 2012年9月2日放送 ゲスト:アンジャッシュ渡部建


アンジャッシュ渡部さんが語った、お笑い、そしてバラエティ番組についての話がなかなか興味深かったので書き起こし。(※勝手に読みやすいようにしているので話の順番通りではない部分があります)

といっても番組サイトには簡潔にまとめてあるのでそっちを読んだ方がいいかもしれませんw
三菱UFJニコスpresents 松任谷正隆 DEAR PARTNER




◆カットされるという事は芯食った発言をしていない

自らの仕事は「何でも屋」であり、また、よく「制作の犬」と悪口を言われるという渡部。
2、3年前から求められるようになったその立ち位置を「使いやすい局アナ」と表現する。
ではそれ以前はどうだったのか?

渡 部:最初はコントをやって世に出さしていただいて、で、ネタ番組に出るじゃないですか。そういう事してなんかこう、ポンッて世間に出ると一通りバラエティに1周させていただけるんですよね。あの番組に呼んでもらう、この番組に呼んでもらう、って。そこに爪痕を残せないメンバーは、もう2回(目)呼ばれなくて結構暇になっちゃったりするんですよね。で、僕らアンジャッシュも全くそのパターンで、ネタでちょっと評価されて世間に出さしていただいたんですけど、バラエティ全部失敗して。

松任谷:渡部さんがアンジャッシュを結成して、それは大学の時?

渡 部:えー、そうですね。大学、はい。

松任谷:番組を一通り回ったっていうのは大体いつ頃?

渡 部:えーっとね、1993年に結成して、1周したのは2005年とか6年ぐらいなんですよね。

松任谷:結構時間かけて1周したんだ。

渡 部:一通りチャンス、打席はね、回ってくるんですね。ちょっとそう、ネタでどんどん出ると。それをしくじりまして我々は。

松任谷:その“しくじる”っていうのがどういう…

渡 部:結果が残せないんですよね。

松任谷:結果はどういうふうに現れるわけ?

渡 部:番組に呼ばれて、もう簡単に言うとちゃんとオンエアに残る面白い事言えてなかったんですよね。

松任谷:カットされたって事?

中 井:じゃあ編集で全然出てこないんだ。

渡 部:カットもそうだし、でも要はカットされるという事は、芯食った発言してないんですよね、結局。番組のいわゆる演出意図に沿った発言をしてないんですよ。だから面白くても面白くなくても残らなきゃいけない中、そういうの分かってなかったり。あと単純にみんなのスピードについて行けなかったりとか。あとはもう、僕も相方もパッと見どこをイジったらいいか分からないし、普通なんですよ。

中 井:見た目がね、イジるっていう感じじゃないですもんね。

渡 部:かといってモノマネとか1発ギャグがあるわけでもないし。「何かやってよ」って言われても普段シチュエーションコントっていう、なんか時間かかる事やってるんで瞬発力もないし、かといってトークも上手くないし、っていうのでもう呼ばれなくなっていくんですよ。見事なまでに。

松任谷:あの、ボケとツッコミっていうのは最初から意識してた?

渡 部:う〜ん、そうですね、意識というかまぁ今となっちゃ中身もそうなんですけど、当時は笑いを取る上での役やってたんですけど、そうですね、僕はやっぱり非常識な事言ってきた人生じゃないので。

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