シャンおじ ゲスト:カンニング竹山

【オードリーのシャンプーおじさん 09/5/5 ゲスト:カンニング竹山

◆有田塾

若林:竹山さんとは今年の正月に、ちょうどM-1が終わって飲み会に誘ってもらって。
竹山:あー、有田塾ね。
若林:並み居る先輩達にM-1の2本目の選択を怒られるっていう(笑)初めてだったです、有田さんとか矢作さんとか、飲んだりするのが。

東京の非吉本の40前後の芸人のお笑い会合がくりぃむしちゅー有田哲平主宰の『有田塾』
毎年有田忘年会、有田新年会が開催されている(2009年当時)
仕切りを任されていた竹山がそこにゲストとして選んだのがオードリーだった。


今でもあるんですかね?有田塾。
聞いたことないけどやっててほしいなぁ。
余談ですが個人的には08年M-1のオードリー、2本目の方が好きですw


その有田塾でイジられている竹山を見た若林。
サンミュージックを引っ張って行ってるイメージがあったのでビックリしたと語る。

竹山:俺、今のサンミュージックで兄貴分的なアレになってますけど、そっちのが無理してんのよ。
春日:えぇー!
竹山:俺ずーっと芸人として若い時からまず後輩が大っ嫌いで、先輩にイジられたりして小間使いされてる事が自分がすごい楽しい瞬間で居心地よくて。
若林:あっそうなんですか?イメージがちょっと。
竹山:だから有田さんとか山崎くんとか矢作くんとかみんなにイジられてワーワー反発してるのが一番楽なの。

今ではそういうキャラが定着して不思議とも何とも思わないですが。
竹山さんもそういう扱いされるのが好きなんですねw
確かに竹山さんがイジられてる場面って、竹山さん自身もイジってる芸人さんもその場も、そして見てる側もみんな楽しい気分になるもんなぁwあれはすごいな。


◆10年と8年

若林:竹山さんは初めてテレビで漫才をやったっていうのはいつ頃なんですか?
竹山:俺ね、テレビで漫才やるまでに、10年かかってんのよ。
春日:えぇー!10年でございますか。
竹山:10年経ってやっと、初めて。虎ノ門よ。虎ノ門の朝4時ぐらいからネタコーナーがあったの。
春日:Tiger's Gateね。見ておりましたよ。
竹山:あれがね、9年の途中か10年…
若林:あ、10年すか。あの僕らも去年の元旦に初めて漫才やって、8年だったんですよ。
竹山:8年かかった!オードリー?オードリー8年なの?
春日:8年かかりましたよ。我々も。

ここでも細かい所を記憶しているデータバンク春日w


◆ネジを飛ばせ!

若林:僕らまえけんさん(前田健)に、もう辞めようと思った時相談してて、よくまえけんさんはカンニングさんの話をしてたんですよ。アドバイスとして。それが、8年9年やってくると芸人っていうのはマイナス・ネガティブな奴もどっかでネジが飛んではっちゃけちゃう時が来るから、そん時までやれ!って言われて。
竹山:ああ、そう。
若林:僕らビタミン寄席に初めて出た時に、噂では聞いてたんですよ。カンニングさんが“キレてる”っていう(笑)
竹山:ああ、ほんと(笑)中野のね。
若林:で、初めて見た時にもうめちゃくちゃキレてまして(笑)ケーブルTVだけの放送っていうのもあって、それ見て「あっ!ネジが飛ぶと人間ってああなるんだ!」と思って「俺も早くネジ飛ばないかな〜」と思って。で、それで飛んで、だいたい春日が胸張りだしたり…
春日:そうなんですね、もうヤケになって。
竹山:今さ、色々テレビでさ、春日の昔の写真とかいっぱい出るけど、俺は分かるもん。なんとなく。これは試行錯誤して最終的にこれでダメだったら辞めようって決めた漫才師だなと。
若林:これでダメだったら辞めようって決めるんですよね。
春日:勝算があってやってる事じゃないんですよね。もうヤケになってましたからね。

長い低迷期を経験してるから分かる試行錯誤の果てのヤケクソ。
それがまえけんさんの言うネジが飛んだ状態でもあるわけですね。
どっちにも転ぶかなりスレスレのライン…良い方に転がって良かった。


◆漫才師あるある

サンミュージックの芸人に竹山が昔はオーバーオール着てかわいいキャラで漫才をやっていたという話を聞いた若林。

竹山:何の衝撃もない漫才ね。ふつーの漫才やってましたよ。
若林:いやわかります!俺らもファミレスの店員とお客さんの…
春日:やってましたやってました。
若林:ちゃんと笑い取りたい感じですもんね。若い時だと(笑)
竹山:適当に初めしゃべって、で、そっから漫才コント。大概タクシーか、ファミレスか。
若林:タクシー、ファミレス(笑)
竹山:美容院やろうか?つったけど、美容院はさまぁ〜ずさんが代表的なネタあるから。これパクリになるだろうっていう(笑)そんな安易な考えで。
若林:結構タクシー、ファミレスやって1年ぐらいするとまたファミレスに戻ったりしますよね(笑)

ありがちな漫才コントの設定。
芸人が自ら語ると面白いなぁw


◆1年はキャラを通せ

番組等で“上からキャラ”を求められる春日はどこまで上からで行けばいいのか?どこまで続ければいいのか?
実は同じような悩みを持っていたと言う竹山。
キレる事も無いし、テレビで見ていた芸能人に噛みつくのも嫌でたまらなかったと語る。

竹山:テレビ見てる人は分かんないかもしんないけど気持ちはさ、自分が今ここのスタジオにいれる幸せ。本番前にピンマイク付けられる幸せ。
若林:あぁ〜、分かりますピンマイク!
春日:MCの人から「春日」って言われる、その認識されてるという幸せ。
若林:ほんと8年9年10年テレビ出てないと、そういうのありま…めちゃくちゃ嬉しいですよね!
竹山:なのに、すごい場を荒らさなきゃいけない。それがすごく嫌だけど、でも自分の仕事はそれだってなるわけじゃん?それでテレビ出てるってなるじゃん?
若林:そうですよね。
竹山:で、勝俣さんに同じような相談した時に、ちょうどテレビ出始めで俺もオードリーぐらいの時期だったから、そしたらね(勝俣は)「1年ぐらいは夢中で噛みつけ!」って言ったの。
春日:はぁー、1年。
竹山:なんで1年かっていうと、1年噛みつきキャラっていうかキレキャラやってたら、視聴者の人は分かってくれてても、スタジオん中にいる芸能人が…芸能人っていってもいっぱいいるじゃない?俳優から女優からお笑いから。芸能人が竹山の事を分かりだすと。芸能人意外とテレビ見てねー奴がいると。特にバラエティなんかは。で、ゴールデンなんて見てねーと。家にいねーから。それがだいたい1年ぐらいやりだすとどっかで誰かと全員に会うから。
若林:あー、はいはい。
竹山:オードリーとはこういう奴だと。春日はこういう態度のキャラクターだと分かりだして、それを認知してくれて振ってくれたりすると。
若林:それが1年っていう。
竹山:だいたいね、1年かかったと勝俣さんの経験でも言ってた。勝俣さんも噛みつきなのよ。
若林:そうですよね。勝俣さんも「シャー!」って。

なるほど。勝俣さんの意見ごもっとも。
特に芸能人はテレビ見てないから現場でキャラを浸透させて行く必要があるというのに納得。


◆ラジオへのスタンス

ラジオでは素でいる方がいいという話。

竹山:だってさ、嘘でもさ、ここのスタジオ出て収録とかテレビの収録行ったら“春日”でいなきゃいけないわけじゃん?
春日:まぁ〜、そうでございますね。
竹山:でもさ、“春日”じゃないじゃん?
春日:まぁまぁ“春日”じゃない時もありますよね。それはまぁそうですね。
竹山:ラジオってね、自分でね、スイッチ入れて聴くものでしょ?テレビみたいにさ、ながらで聴かないのよ。基本的にはオードリーのラジオ聴こうと思って聴くじゃない?ラジオって。ということはそのリスナーはオードリーに何を求めてるかっていうと、素のオードリーを求めてる。何を考えてるか?あのテレビの収録でどういう事があったのか?そん時、若林・春日はどう思ってたのか?そういうのを聴きたいわけじゃん。
若林:じゃあ春日も今ラジオでも衣装着てるんすけど。
竹山:これビックリだよ。なんで衣装着てるんだろうって(笑)
春日:いややっぱり“春日”で行きたいなっていうのもありますし、私服だとやっぱり春日が春日じゃなくなるんですよね。

ラジオ番組やってるからさすがにラジオ、リスナーの事を分かってる竹山さん。
春日はいつも春日だけど、でも“春日”じゃない時もある。
まぁ当たり前ですよね。表現としては難しくなってますけどw


いやー、やっぱり竹山さんは見えてる人だと改めて思いました。
勝俣さんもそうだし、脇役として重宝される人にもしっかり裏付けがありますね。